うんこ例文コンテスト

鉛筆第一回全国うんこ例文コンテスト

4年生の部

テーマ漢字
優秀賞書評枠
全人類がむ、うんこを発見した。
ニックネームうんこ大魔王さん
ねんれい10さい
古屋先生の書評
古屋先生

「好」
この漢字自体が持つ「正の波動」とでも申しましょうか、前向きでポジティブな空気をまとった例文が多数見受けられる中、本例文はさらに頭一つ抜けていました。
この例文から放たれる「吉報感」たるや、他に類するものがありません。
人の好みはそれぞれ、というのが酸いも甘いも噛み分けた大人の見解であると思いますが、そんな相対的なものの見方に終止符を打つような内容です。
地球上に生きる全ての人類が、例外なく、このうんこの前でだけは、「好き」という感情で一つになれる。何とも愛に溢れた、ハッピーな例文ではないでしょうか。
そして、このような奇跡のうんこの「発見の瞬間」にカメラを置いたうんこ大魔王くん(10)の視座のセンスにも喝采を送りたいと思います。
「どの視点にカメラを置くか。」「どの瞬間にシャッターを切るか。」というセンスは、うんこ例文作りの奥義と言っても良い重要点ですので、別の機会にゆっくり論じてみたいと思います。

書評枠
優秀賞書評枠
きなものは「うんこ!」と言えなかった。
ニックネームレゴまんさん
ねんれい9さい
古屋先生の書評
古屋先生

「好きなものは「うんこ!」とさけんだ。」ではなく「好きなものは「うんこ!」と言えなかった。」という例文にしたところから、レゴまんくん(9)の悔しさ、残念な気持ちがひしひしと伝わってきて、一読して涙がこぼれそうになりました。
何かを「好きだ」と胸を張って言えないつらさは、独特のものです。子どもならそれは尚の事でしょう。
もちろんこれはレゴまんくんの体験談ではないかもしれません。
ただ、このように、ほんの少し視点やフレーズを工夫するだけで、
読み手に多くの感情を伝えられるのだということを覚えておいてほしいと思います。「うんこ哀愁賞」を贈呈したくなるほど心に深く沁みるうんこ例文でした。

書評枠
最優秀賞書評枠
うんこはぼくのことがきすぎて学校までついてくる。
ニックネームこ―ぺ―さん
ねんれい9さい
古屋先生の書評
古屋先生

うんこ例文づくりにおいて常に意識していただきたいコツは「視点の切り替え」です。
「好」という言葉と「うんこ」を組み合わせる時、まず考えるのが「ぼくは(○○は)→ うんこが好きだ」というような関係性のベクトルでしょう。
それが普通です。
この例文は、それを180度反転させることで「うんこは → ぼくが好きだ」という関係性を創出していますね。
「好き」という言葉は本来双方向の可能性を持っているはずですが、「うんこはモノだから」という固定観念に縛られてしまうと、発想が制約されてしまうことになります。
なおかつこの例文の秀逸な点は「うんこはぼくのことが好きだ」という荒唐無稽とも言えるアイデアを出発点に、さらなる「情景のディテール」を描いていることです。
うんこをペットや年下の兄弟のようにイメージした上で、「どれくらい」「どのように」好きなのか、というディテールを、想像力を働かせ、表現しました。
その結果、「学校までついてくる。」と、実に健気でかわいらしい、ほのぼのとした一場面が生み出され、荒唐無稽なアイデアに、妙なリアリティが宿っています。出来栄えとしては満点に近い、天才的なうんこ例文です。

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